ニコタマの桜 1 
 
 
 
 お花見という習慣は、いかにも日本人らしい。たった2週間で散ってしまう桜の儚さを好む姿も、桜には目もくれずに“飲めや歌えや”大騒ぎしてしまう姿も。
 私だってご多分に漏れず、花もだんごも好きだ。まずは食料調達とばかりに、高島屋の地下でお弁当を購入する。桜の花びらをかたどったゆり根や山菜が詰め込まれているのを見るだけで、春を感じてウキウキしてしまう。

 桜の名所は数あれど、桜を間近で感じられる場所は意外と少ない。枝々が目の前まで降りる木の下へ腰を下ろし、のんびりと桜を愛でた。
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